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教育公開:2026年10月17日約5分で読めます

現任教育は年度ごとに10時間|計画と記録のポイント

在籍する警備員に毎年行う現任教育について、年度ごと10時間以上という考え方、年間計画の立て方、欠席者や途中入社者のフォロー、年度末に慌てないための進捗管理と記録のポイントを整理します。

執筆:警備サイン編集部(株式会社MFP)

  • #現任教育
  • #警備員教育
  • #教育計画

この記事のポイント

  • 現任教育は年度ごとに10時間以上が基本で、年度の後半に偏らないよう年間計画で分散させる
  • 欠席者や途中入社者を早めに把握し、追加の開催日や個別の実施でフォローする
  • 隊員ごとの受講時間を毎月集計すれば、年度末に不足が発覚する事態を防げる

現任教育は、在籍している警備員に対して、年度ごとに行う教育です。新任教育のように「採用のたびに行う」ものではないため、つい後回しになり、気づけば年度末に未受講の隊員が大勢残っていた、ということが起こりがちです。

この記事では、教育担当者や営業所の責任者の方に向けて、現任教育の時間の考え方、年間計画の立て方、欠席者のフォロー、進捗の管理方法を整理します。教育の時間や対象者、内容などの細かな要件は法令で定められており、改正されることもあります。実際の運用にあたっては、最新の法令や所轄の警察署・公安委員会の運用をご確認ください。

現任教育の基本

現任教育は、警備業務に従事している警備員に対して、知識や技能を維持・向上させるために行う教育です。時間は年度ごとに10時間以上とされています。

令和元年の改正により、新任教育と同じく、基本教育・業務別教育の区分ごとの下限ではなく、総時間での規制になりました。自社の業務や、その年に起きた事故・ヒヤリハットなどを踏まえて、内容を柔軟に組み立てやすくなっています。

「年度」の区切りがいつなのか、年度の途中で入社した人をどう扱うのかといった点は、社内で認識がずれやすいところです。教育担当者だけでなく、営業所の責任者や管制担当者とも、自社のルールとして共有しておきましょう。

年間計画の立て方

現任教育を年度末に慌てて詰め込まないためには、年度の初めに年間計画を立てておくことが大切です。

開催の回数と時期を決める

10時間を1回で行うよりも、数回に分けて開催するほうが、隊員の都合を合わせやすく、欠席者のフォローもしやすくなります。例えば、次のような分け方が考えられます。

時期内容の例狙い
年度の前半関係法令の確認、基本動作の再確認年度の早い段階で基本を揃える
夏前熱中症対策、屋外での安全確保季節の事故を防ぐ
秋業務別の実技、事故事例の振り返り現場の技能を高める
冬前悪天候や夜間の安全対策冬季の事故を防ぐ

これはあくまで一例です。自社の繁忙期を避けて開催時期を決めると、隊員を集めやすくなります。例えば、年度末に工事現場が増える会社であれば、その時期には教育を入れず、年度の前半から中盤に寄せておくと安心です。

内容はその年の課題から選ぶ

現任教育は、毎年同じ内容を繰り返すだけでは効果が薄れます。その年に社内で起きた事故やヒヤリハット、顧客からの苦情、新しく始めた業務などを題材にすると、受講者にとっても身近な内容になります。

講師と会場を先に押さえる

指導教育責任者や教育を担当する人の予定、会場の確保は、年度初めに決めておきます。開催日が決まっていれば、管制担当者もその日を避けて配置を組むことができます。

欠席者と途中入社者のフォロー

年間計画を立てても、現場の都合や体調不良などで欠席する隊員は必ず出ます。欠席者をそのままにしておくと、年度末に受講時間が足りない隊員が残ってしまいます。

  • 欠席者の一覧を開催のたびに作る: 誰がどの回を欠席したかを記録し、次回以降の参加を案内する
  • 追加の開催日を設ける: 年度の中盤と後半に、欠席者向けの補講日を用意しておく
  • 少人数や個別での実施も検討する: 夜勤中心の隊員など、通常の開催日に参加しにくい人向けの枠を用意する

年度の途中で入社した隊員については、新任教育との関係や、その年度の現任教育の扱いを確認しておく必要があります。扱いに迷う場合は、所轄の警察署に確認しておくと安心です。

進捗を毎月確認する

現任教育でもっとも避けたいのは、年度末になってから「この隊員は時間が足りない」と気づくことです。これを防ぐには、隊員ごとの受講時間を定期的に集計し、進捗を確認する習慣をつくります。

  1. 月末に、隊員ごとの今年度の受講時間を集計する
  2. 10時間に対して、進み具合が遅れている隊員を洗い出す
  3. 遅れている隊員には、次の開催日を個別に案内する
  4. 管制担当者と共有し、開催日に配置が入らないよう調整する

紙の出席簿やエクセルで管理していると、この集計が大きな手間になり、結局年度末にまとめて確認することになりがちです。教育の記録を隊員ごとに集計できる仕組みがあると、毎月の確認が現実的になります。

受講しやすい開催の工夫

現任教育の欠席を減らすには、隊員が参加しやすい形で開催することも大切です。警備員は日勤・夜勤・休日の勤務が入り混じっており、全員が同じ日に集まるのは簡単ではありません。

  • 同じ内容を複数の日時で開催する: 平日の日中、夕方、休日など、複数の枠を用意して選んでもらう
  • 現場の近くで開催する: 営業所から遠い地域の隊員が多い場合は、会場を分けることも検討する
  • 開催の案内を早めに届ける: 開催日が決まったら、配置の予定と一緒に早めに案内し、本人の予定に組み込んでもらう
  • 教育のある日は配置を調整する: 受講予定の隊員に、同じ時間帯の配置が入らないよう管制担当者と連携する

受講者の立場で考えると、「いつ、どこで、何時間の教育があるのか」が早めにわかり、その日の勤務が調整されていれば、参加のハードルは大きく下がります。

記録の残し方

現任教育を行ったら、教育実施簿に記録を残します。実施日時、場所、内容と時間数、受講者、教育を行った者、使用した教材などを記録し、受講者がその場で受講したことを確認できるようにしておきます。

複数回に分けて行う場合は、回ごとに記録を残し、隊員ごとの合計時間がわかるようにしておくことが大切です。教育記録の詳しい残し方は警備員教育の記録、どこまで残せば十分かをご覧ください。新しく入った隊員向けの教育については新任教育の時間と進め方で解説しています。

よくある質問

現任教育の10時間は1日で行ってもよいですか

時間の総量を満たすことに加えて、受講者が内容を理解できることが大切です。1日に長時間を詰め込むよりも、数回に分けて開催したほうが、欠席者のフォローもしやすく、内容も定着しやすくなります。

現任教育を受けていない隊員がいる場合はどうすればよいですか

まずは早めに対象者を把握し、年度内に受講できるよう追加の開催日を設けます。年度をまたいでしまった場合の扱いなどは、最新の法令や所轄の警察署・公安委員会の運用をご確認ください。

現任教育の内容は毎年同じでもよいですか

基本的な内容は毎年確認する価値がありますが、同じ資料を繰り返すだけでは効果が薄れます。その年の事故やヒヤリハット、季節ごとのリスクなどを取り入れると、受講者にとって実践的な内容になります。

まとめ

現任教育は年度ごとに10時間以上が基本です。年度の後半に偏らないよう、年度の初めに開催の回数・時期・講師を決めて分散させましょう。欠席者や途中入社者は早めに把握して補講で対応し、隊員ごとの受講時間を毎月集計すれば、年度末に不足が発覚する事態を防げます。

警備サインでは、教育計画の作成、教育実施簿の記録、隊員ごとの法定教育時間の集計をまとめて行えます。受講が遅れている隊員を早めに見つけ、隊員への通知で開催日を案内するといった運用にも役立ちます。詳しくは機能紹介をご覧いただくか、資料請求・お問い合わせからご相談ください。

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